山梨県・青木ヶ原で野宿をしてきた話です。
2014年5月2日
はじめに
サークルのGW合宿で「富士の樹海で野宿」することが決定された。
大自然の中で心も体もリフレッシュすることが目的である。
「自殺の名所」として有名な青木ヶ原。
「コンパスが狂う」「死体がそこらへんの転がっている」「迷ったら出てこれない」と様々な噂が飛び交っているが、本当にそうだろうか?
これを機に、これらも検証する。
富士の樹海へ
最寄りの大きな駅は河口湖だ。電車を乗り継いで行くと高いので、高速バスを使うことにした。
新宿西口の高速バスターミナルから30分に1本ペースで河口湖行きのバスが出ている。
10時10分発に乗ったが、当日に行ったらキャンセル待ちが出来ていた。事前に乗る便が決まっている人は、ネットで予約することをオススメする。
河口湖駅まで片道1,750円。
富士急のバス。当日は3便運航。GWということで本数を増やしていた。
車内の様子。清潔にしてある。久々の日本の高速バスということで、少しテンションもあがっていた。
客の大半は中国系の人。「富士山が人気」ということをどこかの記事で読んだ気がするけど、その通りのようだ。
東京~富士山~大阪が黄金ルートらしい。
バスは中央道を走り2時間程で河口湖駅に到着。途中富士急ハイランドにも寄るが、大学のサークル御一行様がいたぐらい。
駅のインフォメーションにも外国人が多い。ほとんどがアジアからの観光客。
韓国系は少なく、中国系か東南アジア系。マレーシアやタイ、インドネシア、フィリピンからだろうか。
欧米系は少ないように思えた、イタリア人カップルがいたぐらい。
このインフォメーションには英語が出来るスタッフがいるので、便利だと感じる。今後は中国語が出来るスタッフも入るのだろうか。
昼だったので駅前にあるほうとう料理の店に入ることにした。
中は観光客らしき人で一杯。外国人も多くいた。店員さんは英語話せない人で日本語オンリーだったけど、日本人向けの店なのだから、諸外国語を話せないのは仕方ない。
というか、日本に来る外国人は「こんにちは」「ありがとう」ぐらいは覚えてきてほしい。何でもかんでも英語が通じると思ったら大間違い。
僕は現地の店で、現地語オンリーで対応されたら嬉しく感じる。
名物ほうとう、1,050円。結構量が多いので、女性は食べきれないかもしれない。
正直、外国人が好む味ではないだろう。この店のほうとうは何か薄い気がして、少し残念だった。
駅前。観光客が居ない時は廃れているように見える。上記のほうとう屋以外にも、食堂やコンビニもある。インフォメーションで聞けば何でも教えてくれるので、聞くのがベスト。
言葉が通じるって素晴らしいことである。
13:35発の新富士行きのバスに乗りこむ。そして20分ほどで「風穴」バス停で下車。
片道660円。意外とバスは大きかった。
風穴バス停からすぐに遊歩道に入ることが出来る。駐車場にあるので便利。
富士の樹海探索
早速散策する。樹海は整備された遊歩道が通っているので、それに沿って歩いていけば問題なし。
マイナスイオンいっぱい。
天然記念物であるので汚してはいけない場所だ。
リフレッシュできるし、散歩に最適。森林浴するには持って来いだ。
後ろにはカップル。氷穴~風穴は徒歩20分ぐらい、風穴一周も20分ぐらいなのでちょうどいい。
サークルになっている場所があるので、ベンチを目印に中へ入ってみる。
30m入ったところだろうか、すでに遊歩道が見えなくなり、ベンチが何とか見える様子。
これが50mになったら、ベンチは見えない。
周囲はこんな感じ。
似たような木しかないので、感覚が狂う。太陽光が入ってこなかったり、 もっと奥に入っていたら遭難しただろう。
さすがに「ヤバい」と体が反応したので、すぐに遊歩道へと引き返す。
一度は行って見れば分かるけど、樹海をなめてかかってはいけない。
コケも多い。陽が差さない場所もあるので、湿度もそれなりにある。肌に優しい。
遊歩道の中には「通行禁止」となったものも。理由は知らないけど、何か訳があるのだろう。
サークル辺りを見たので、氷穴へ向けて歩く。
風穴周辺の遊歩道では、携帯の電波は通る。案内もあるし、人もそれなりにいるので”怖い”ということはない。この近くで亡くなった方はいるらしいけど。
栗原さんの『樹海の歩き方』によると、自殺者の傾向として遊歩道より100m以上奥には行かないということだ。
固まってるエリアは、30m~50m以内。なので”死体探し”という行為をしたい人は、50m以内を探すとよいだろう。
しかし、そこは自己責任である。「たかが50m」と言うかもしれないが、先ほど記したように、森の中へ入ると方向感覚を失う。
目印がないので、すずらんテープを木に巻いて、グリム童話のように目印を付けるこも可能だ。もちろん、ゴミは持ち帰らないといけない。
もし死体を見つけたら、電波が通じる場所まで行き「富士吉田署」に電話しよう。
いっぱい警察官がやってくるけど、死体の場所まで案内するかつ長時間拘束されるらしいので、覚悟が必要だ。
詳しくは『樹海の歩き方」を見てほしい。
死を望む人も遠くはいかず、近くで亡くなるようだ。また見つけることを避けて、死角や遊歩道の声が届かない所へ行くみたい。
死ぬ時は「自分がここで死にたい」と思える場所を探すようだ。
男性は嗜好品、女性はお酒や大切なものが近くに落ちているらしい
野宿
野宿スポットを探すことに。
国道から伸びる遊歩道、人っ子一人いない。
入口に近いところには、こういう看板が立てかけてある。
逆に誘発してしまうのでは?と思ってしまうけど、樹海前でウロウロしている人もいうるようだ。
何か不気味な文字。いたずらだろう。
薄暗くなってきている。国道は車の往来も多いので、歩く際は注意が必要だ。
なんか落ちてた。
木しかない。遊歩道から脇へ逸れたりしたら、遭難する可能性は高くなるだろう。
上を眺めると青空が。
国道から500m入ったところに場所を確保。車の音は聞こえない。
周りの景色。他の写真と一緒。
太陽が傾いてきているので、光が下まで届かない。じっとしていると寒くなってきた。
野宿スペ、地面がフカフカなので痛くない。コンクリートや人の家とかで寝るよりマシ。
虫がいるけど寝ていたり、光を当てなければ気づくこともない。
樹海では「コンパスが狂う」と聞いていたので、実験してみた。
結果:どの高さにコンパスを置いても、正常に動いた。GPSも使える。これは迷信のようだ。
また、携帯の電波についてだが、ソフトバンクは圏外になっていたけど、auやdocomoは全然繋がっていた。LINEもできるほど。
なので、携帯も機種によっては通じるので、遭難も大丈夫かもしれない。
夜、街灯なんかあるわけがないので、ヘッドライトで灯りを灯す。
上を見上げると、満点の星空。木がなければ、かなり綺麗に見えていたはずだ。
「野犬が出る」とか「自殺者を殺しに来る人がいる」という都市伝説があるけど、夜に何か物音がしたらどうしても意識してしまう。
寝たらコッチのもんだけど、それに寒い、寒すぎる。上着3枚着ているんだけどぶるぶる震えていた。
夜は寒いとは思ってはいたけど、ここまで冷えるとは思わなかった。
湿度はあるから乾燥には困らないけど、時期によって気温は変わるので、樹海で野宿したいと思う人は気をつけよう。
朝、眼が覚めると外は明るい。
寒い。まだ太陽は入ってこない。
銀マットをたたみ、服を閉まって身支度を整える。
30分ぐらい太陽が木を差すのを待つ。
元来た道を引き返す。行きは15分ぐらいと長く感じられたが、帰りは10分ぐらいとあっという間であった。
何か落ちてた。
10分ほどで国道に到着。この遊歩道は、何体もの死体が発見されている”自殺の名所”であった。
しかし、良くも悪くも出てくることはなかった。
まとめ
・樹海は入ったら出てこれない?
→遊歩道があるから、そこを歩けば大丈夫。道を逸れたり、中に入ってしまうと危険。自己責任。
・携帯の電波は通じない?
→中程まで入っても通じる。Softbankはダメでも、auやdocomoは大丈夫だったりする。
・コンパスは狂う?
→色々な高さで検証したがどの高さも狂うことはなかった。
・動物は?
→道路には鹿注意という看板があったけど、虫と鳥以外見なかった。花とかないので蚊はほとんどいないし、野犬や熊も噂の話。全く問題なかった。
・死体はあるの?
→遊歩道だけなら見つかることはまずないだろう。そこから中に入らないとないみたいだが、簡単に見つけられるものではない。死体にも色々な種類があるので、後悔したくないなら探さないのが賢明だ。
初めて樹海に行ったけどリフレッシュできた。
森林浴は気持ちがいい。たまに大自然を味合うのが丁度いいなと感じる。
行かれる方は自己責任で。
明日は、河口湖から東京までタダで帰った方法を記す。
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