【群馬】大泉町:ブラジルタウンを訪ねて

2020年6月

日本にはいくつか外国人が多く働く・在住するエリアがある。
ここでは「エスニックタウン」という言い方をしよう。

関東で一番有名なのは、横浜の中華街かもしれない。
他には大久保や池袋、西川口というエリアに中国系の店は多い。
中国以外だと、新大久保の韓国、大和や厚木のペルー、西葛西のインド、高田馬場のミャンマー、十条のバングラデシュ、竹ノ塚・戸田のフィリピンというところがある。

韓国や中国は巨大なエリアとなっているが、他国はそこまで大きなエスニックタウンとは言えない。少なくとも他国の移民街よりかはパンチが弱いと感じる。
この大泉町はブラジル人街と知られているが、写真等を見る限りは中々パンチが強そうな佇まいをしている。

今回は東京からブラジルタウンこと大泉町へ日帰りした様子を報告していきたい。

東武で西小泉駅へ向かう

先ずこの大泉町へ行くには車で行くことを推奨したい。
春や秋などはいいけど、夏はとにかく暑い。よく夏に登場する館林に近いのだ。
駅から歩いて回ることもできるけど、ちょっと6月でもキツいところがあったので、電車で行く人は訪れる時期を考えたほうがいい。

今回は一人だったので東武で向かった。
東京からだとかなりの運賃になる。例えば浅草だと985円だ。
しかし今回は東武の株主優待券を350円で金券ショップで手に入れていたので、往復700円で行くことができた。ラッキーである。

結構行くまで煩雑なのかと思っていたが、意外と簡単だった。
よくある流れとしては、久喜まで向かい、久喜で館林行きに乗り換える。
館林で西小泉行きの電車に乗り換えるという流れ。全て同一ホームで階段も使うことがない。電車に乗ってるだけというのは非常に楽である。

朝だと館林行きの電車が浅草から出ているので、この電車に乗るというのも手だ。
半蔵門線からそのまま来る人は久喜から繋げていくのがいいだろう。
それは自分の所在地にあった形を選べばいいと思う。

僕は以下の流れで往復した(平日ダイヤ)。

【往路】
牛田 09:27-10:53 館林(浅草発/区間急行 館林行き)
館林 11:01-11:19 西小泉(始発/普通 西小泉行き)

【復路】
西小泉 13:24-13:42 館林(始発/普通 館林行き)
館林 13:58-14:27 久喜(始発/普通 久喜行き)
久喜 14:34-15:49 九段下(始発/急行 中央林間行き)

ブラジルタウンを散策する

都内から約2時間。ようやく西小泉駅に到着した。
ここに来るまでは特にブラジルなど南米感は全くない。

そもそもなんで大泉町にブラジル人が多いのか、というところから説明しよう。
簡単に言うと工場に出稼ぎにきた人が定住した、という形。
詳細は大泉町のサイトを見ていただくと分かりやすい。

リンク: https://www.oizumimachi-kankoukyoukai.jp/event/300/

近年はネパールや東南アジア系も増えているとのこと。
彼らは決して生活では交わることは少ないようだ。
この現状については東洋経済の記事がとても分かりやすかった。

リンク: https://toyokeizai.net/articles/-/331370

このような話は専門の方に任せるとして、僕は一人の観光客として感じたことを写真と交えながら紹介していきたい。

さて、西小泉駅を降りるとあまりの人の少なさとホームの小ささに驚くだろう。
そして駅の表記を見た瞬間にここが南米系が多いことが先ず分かる。
2枚の駅表記を見比べてみてほしい。


上が館林、下が西小泉駅だ。
違いがどこにあるかと言うと、駅名記載の部分。西小泉駅にはスペイン語とポルトガル語が表記されているのだ。
ブラジルはポルトガル語、他南米諸国の大部分はスペイン語の世界である。

こちらの縦看板にも同様の表記が。なんとカラーがブラジル国旗である。

改札へ向かう。駅構内の表記も多言語だ。他の東武の駅では見られない。

改札前には案内図があるけど、ここでもポルトガル語の表記がある。
愛知県の豊田の方でも同様な表記を見た気がするけど、中々だ。

駅はブラジルカラー。とても明るい駅の雰囲気。
余談だけどトイレもとても清潔に保たれていた。

さあ街歩きを進めよう。先ず最初に見えたお店がこちら。
アジアンレストランだった。。。アジア系が増えているというのが何となくわかる。

気を取り直して、駅前ロータリーにある服屋さん。
この時はお休みだったけど、先ず絵がラテン系のモデルさんである。
そして日本語の上には「ropa…..」などスペイン語表記だ。
恐らくこれはポルトガル語ではなく、スペイン語だと思う。
とはいえ、南米系のお店を見つけることができた。

次に目につくのが、こちら。
「宮城商店」(CANTA GALO)。

ブラジル・ペルー・ボリビア食品店とある。
ブラジル国旗に送金の案内。そうそうこういうのである。
エスニックタウンとしての雰囲気が出てきた。

先ずは駅から東側に歩き進める。
次に見えてきたのがこれ。インド料理屋さん。
やっぱ多いけど、どのお店も新しいんだよね。最近出来たような感じ。

監視カメラがあるという表記。
行政が作っているものだと「本気度」を感じる。

ポルトガル語の看板。電話に関する内容。
日本の街並みに突如出てくるのがエスニックタウンである。

タトゥーの店もいくつかあった。
ここのお店のドメインがbrということは、ブラジルに本店があるのかな?

駅から徒歩6,7分程で「ブラジリアンプラザ」に到着。
地図:

なんか見た目はほぼ廃墟だけど、一応中は開いている。


早速入って目につくのが、ポルトガル語のフリーペーパー。
日本語一切なし。これだけ見てるとブラジルに居るかのような錯覚。

奥にはサンバの顔抜きパネル。イベントの時に使うのかな。

やっぱり美容系(美容室やネイルなど)の店も多い。結構南米系の人たちはお金使うし意識高いんだよな。

日本定住資料館があったけど、平日は午後しかオープンしていなかった。
土日は午前も空いているようである。今回は入れず残念。

外の自販機はブラジルカラー。
ブラジリアンプラザは簡単に見学し、北へ歩き進める。

避難場所も英語と共にポルトガル語がある。
やっぱエスニックタウンとして浸透しているのは、行政がどこまで本気かというのが肝心なのかな。
この大泉町みたいに歴史が古いところだと、趣が他のエスニックタウンとは異なる。

公園に来たけど、禁止事項もポルトガル語がある。

ちなみに公園内は緑豊かでのんびりとした空気。
地図:

途中ネパール人商店があって、やっぱ多いんだなとまた実感。

クリニックは日本語とポルトガル語表記。スペイン語とは違うのであまり理解できない。
スペイン語が完璧な人からすると、ポルトガル語はだいたい理解できるのだが、
スペイン語初心者だとポルトガル語の発音や単語に違いがあるので、さほど分からないのが現実だ。

ブラジル料理のランチ

12時頃になる。お腹が空いてきた。
ということで目に付けていた「レストラン ブラジル」で昼食をとることにする。

先客は一名。ソーシャルディスタンスが保たれた店内だ。

アラカルトもあるけど、ランチメニューを注文することにする。
お店のホームページにメニューがあるので参照してみてもいいだろう。
リンク: http://restaurantebrasil.jp/

Bife Aceboladoの150gを注文。これにライス、サラダ、フェイジョンのセットにした。
料金は全て税別である。肉は769円 + セットは565円なので、1,334円。
10%の税金がかかるので、1,467円と合計になる。
他にも色々メニューがあるので数人でシェアするのも良いだろう。

早速ランチ到着。お肉の上にタマネギがドーンと載っている。
奥のフェイジョンは豆の煮込みなんだけど、味が付いているのでご飯と合わせて。
サラダは本来はサラダバーで取り放題なんだけど、この事情なのでオーダー制となる。
お代わり自由、あまり好きな具材がなければ抜いてもらうこともできると思う。


ペロリと平らげた。ここは『孤独のグルメ』のロケ地にもなっていた。
そのため壁には松重豊さんのサインや写真もあるので面白い。

店員さんも優しくて、常連のブラジル系の人も多く楽しかった。

地図:

ブラジルなスーパーに寄る

ご飯も食べたということで、電車の時間まで散策を続ける。
レストランブラジルは西小泉駅の北500mぐらいのところに位置している。
目の前の道路を北に上ればスバルの工場がある。街自体にはパナソニックの工場もある。

こういうちょっとしたところにポルトガル語があるのが、ブラジリアンタウンにいるんだなと感じさせてくれる。


今まではアジア系の人もいると記載したが、トルコ系もいるようだ。
この通りではトルコ系の店も見かけた。


面白いのは商店も日系の店より移民系の店の方が若干多いというところ。


昔からありそうなのは、主にブラジルとした南米系の店である。



駅前通りまで戻ってきた。こういう看板を見ると、ブラジルの中の日系タウンに居るのではないかと錯覚してしまう。

大泉町で目当てにしていた施設の一つ「スーパーマーケット」に到着した。
Super Mercado TAKARAとキオスケ・ジ・ブラジルの2つが同じところにある。

そのお店の真ん中にブラジル料理屋さんがある。元々幸楽苑だった場所だ。

訪れた日はTAKARAがお休みだったので、キオスケに訪れた。


中に入ると、先ず日本のスーパーとは雰囲気が違う。
人が多かったので写真を撮らなかったけど、「おー」となる感覚は体感してほしいな。



売られてる商品もまさにブラジル。ブラジルに行ったことがある人からすると、馴染みがあるのではないだろうか。

ガラナもでかいペットボトルで。こういうの南米のスーパーであるよな。
荷物になるから買わなかったけど、車だったら購入していたかもしれない。

キオスケは中に小さなフードコートもあったり、移民向けのお店もあったりして、一つのコミュニティとなっていた。
地図:


スーパーの反対側にもブラジル系の店はある。



ただ他の南米諸国の商店もある。ペルーやパラグアイなど。どちらもブラジルに隣接している国である。パラグアイやペルーも日系移民が多い場所だ。

気温は33度。さすが内陸部。ブラジルは冬で夜になるけど、本国よりも気候は暑そう。
これは6月の数値なので、梅雨明けになると地獄のような数字をたたき出すと思う。

西小泉駅始発の電車、時間帯ということもあるが殆どが学生であった。
そして西小泉駅で降りる人も多い。館林まで来るとまた数も多い。
駅のベンチでアイス食べていたりする光景を見ると、なんだか懐かしい気分にさせてくれる。

まとめ

ブラジルタウン・大泉町に訪れた。東武で簡単アクセス。
都内からだと料金が結構かかるので、金券ショップで株主優待券を購入していくのが良いだろう。
また夏場はかなり暑いので、熱中症対策を怠らないでほしい。自動販売機はあるけどコンビニは殆どない。
電車だと本数が少ないので必ず時刻表をチェックしておこう。車の場合はどこかの駐車場に止めて、周辺を散策して、また別の場所に移動するのがいいかと思う。
楽しい散策になることを祈ります。

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