タリンで開催されていた「旅博」に行ってみました。
2016年2月 1ユーロ=約133円
◆はじめに
東京で9月半ばに開催される「旅博」。東京ビッグサイトの大ホールを使った日本最大の旅行イベントで、毎年多くの来場者数を集めている。
このような旅行のイベントは世界各地で開催されており、今回訪れたエストニアでも開催されていた。
ちょうど僕が滞在した時期と重なったので、どういうものかと覗いてみることにした。
◆エストニア版「旅博」
場所はEstonian Fairs Centre(Eesti Näituste AS)。タリンの旧市街からバスで10分弱ほどだ。少し満員気味のバスに乗りながら停留所に着くと、同時に多くの人が下車をし始める。
近くに住宅街などはない。「もしや・・・」と思い、彼らの後についていくと会場に到着した。
金曜の13時頃。会場は賑わいを見せている。入場料は3ユーロ(約399円)と安い。パンフレットをもらうけど、エストニア語で分からない。
イベント自体は金土日で開催されていて、入場料を払っているのは僕ぐらい。他はみんなバウチャーをもっており、事前購入若しくは招待された方々。
客層は女性がメインだ。おばちゃんが多い。
国内エリアは地元の「いかにも」という感じの人、海外エリアは小金持ちという雰囲気。
日本の旅博でも老若男女いるけど、全体的には30代以下の若い人が多い。しかし平日ということもあってか、ここでは平均年齢50代ではないか、と感じるほどだ。
◆国内エリア
日本の旅博では国内エリアは「めっちゃ」盛り上がっているわけではないけど、こちらでは海外よりも国内エリアのほうが盛り上がっている。
国土が小さいエストニアだけれど、各地方から物産展が出ており、中でも食料品の特産品が注目を集めていた。
というのも、試食が出来るということが大きい。おばちゃん達は試食をし、各々ほしい商品を買い集めている。
国土がそこまで広くないから、タリンでも簡単に他地方の食品が手に入りそうだけれど、そういうわけではないのだろうか。
殆どが食品関係。ちょっとスパブースがあるぐらいで、こちらはまさに百貨店の物産展という様子であった。
◆海外エリア
一番海外エリアで驚いたのが、スパ(SPA)のブースが多いということ。そして並ぶほどかなり人気だということか。
スパが流行っているのか、旧ソ連(ロシア)の影響かは定かではない。しかしロシア人がよくスパをしにブルガリアやトルコに行っているという話を聞く。
なのでロシア系の住民が多く、ソ連の影響もあったエストニアでスパブームが到来することは容易であろう。確かに街中にもスパは多かった。
ブルガリアツアーも意外と多い。日本から訪れる人は少ないけど、夏は避暑地として行く人が多く、特に黒海沿いはロシア人だらけになるそうだ。
ロシアからすれば同じキリル文字で、ロシア語に近いブルガリア語。そして物価もヨーロッパ一安いと言われるほど、安価で過ごすことができる。
話が脱線しかけたのだが、日本の旅博と大きく違うところは、旅行会社のブースが多く、殆ど占めているということだ。
日本の旅博では各国の観光局のブースが多く、旅行会社は小さい。しかし、こちらでは国として出ているのは、ラトビア、リトアニア、フィンランド、日本、インド、インドネシア、マレーシア、タンザニアとか。少ない。
旅行会社が宣伝しているのは、夏のクルーズ。やはり、と感じる。
だいたい300~500ユーロほどと、エストニアの物価からしたら決して安いわけではない。しかし年一回の豪勢な旅、というのだろうか。申し込む人は多い。
エリアは地中海。イタリアやトルコが人気の渡航先となっている。後、ギリシャ。
トルコは昨今のこともあってか、結構宣伝に力を入れている。元々観光大国なので、観光収入が減ると大きな痛手であろう。
特に今はロシアとの関係が悪化したこともあり、収入源のロシア人が来なく、いや来れなくなってしまった。なので他地域で大きな宣伝をしている。
エストニア人対象だけれど、ロシア系の住民もいるので、そちらに向けた宣伝というのもあるだろう。
旅行会社ブースではその場で予約もできるので、話しながら予約を抑えるということもしていた。
キャンピングカーのブースもある。需要はあるのか?
国ブースを見てみよう。日本ブースがあったので覗いてみたけど、かなりのんびりしていた。
おっちゃんがエストニア美女とのんびり雑談しており、「宣伝する気あるのか?」と感じるほどだ。
とはいえ、人が来たら対応しているし、のんびり雑談しながら待つのは、普通のことだから問題とは思わなかった。日本なら間違いなくクレームなり来るだろうけど、ここはエストニアだ。関係はない。
アフリカはサファリ。距離的に近いからな。
そしてタイ。タイは「パタヤ」と「タイ」で分かれており、こちらもロシア系の住民にアピールしているのではないかと思う。
というのも、パタヤはロシア人に凄く人気の渡航先だ。パタヤの観光収入は中国人とロシア人、そして日本人で殆ど持っているのではないか、と思うほど街中にロシア語が溢れている。
夏はビーチ、冬は避寒地としてパタヤに集まってくるロシア系の人々。なので、ロシア系が多いエリアでタイを宣伝するのは効果的なのだろう。
航空会社はアエロフロートとエアバルティックとお国柄が表れていた。
◆おわりに
エストニアの旅博に訪れた。
日本の旅博と大きな違いも見られて、
・国内エリアは物産展
・スパが人気
・トルコのアピールがすごい
・旅行会社強し
・ブルガリアやタイなどロシア系の人にアピール
など新たな知見を得られた。
とても面白い金曜日となった。
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