ヤンゴン環状線を一周してみました。
2014年9月 1MMK=約0.1円
ヤンゴンに訪れたからには是非ともやってみたいことがあった。
それは「ヤンゴン環状線一周」だ。環状線と聞くと何故か一周してみたくなってしまう。
ヤンゴン環状線は一周3時間ほどかかる。山手線や大阪環状線のように本数も多くはないし、インフラも整っていないけど、あるからには乗車してみることにした。
◆ヤンゴン中央駅
ダウンタウンにあるヤンゴン中央駅。ミャンマー鉄道のターミナル駅である。
イギリス植民地時代に築かれた建物は名残があり、特徴的だ。
ヤンゴン環状線は6,7番線から出ている。乗車券はホームで購入する。
このチケットBox。
窓口で買おうとしたら中にいたおっちゃんに手招きされて中へ。
「お前を待っていたんだ」と言おうばかりに、「環状線だろ?」と聞いてきた。
ヤンゴン環状線一周200MK(約20円)。激安だ。日本のような改札システムではないので、このチケットがあれば一日フリーで乗り降りできる。
なので20円の一日乗車券。
気をつけたいところは、ヤンゴン環状線はそんなに本数は多くない。
右の”R”と”L”は右回りか、左周りかの違い。全体を見ると右回りのほうが多い。
ちなみにヤンゴン環状線を一周するのが、この時刻だけであり、他の駅に用があるなら本数はまだある。
支線がヤンゴン環状線からいくつか伸びているので、乗車する時に気をつけよう。下手したら訳分からないところに連れていかれる可能性もある。
鉄道の雰囲気、ホームの広さ、地べたに座る人、赤い電光掲示板・・・。
どことなくインド鉄道を思い出す光景。2012年に訪れたインドが懐かしい。
そういえば、どちらもイギリスの植民地であった。
環状線は朝8時20分に発車する。7番線に到着すると先ほどのおじちゃんが教えてくれた。
チケットは紙切れ一枚なのでなくしそう。車内では何度か検札があるので持っておくとよい。真面目なミャンマー人、ちゃんと切符を所持している。
そうこうしている内に環状線がホームに入ってきた。
緑色の袋を持ったおっさんが履いているのが、ロンジー。ミャンマーの伝統衣装だ。
日本ではあまりお目にかかれない車両だ。
朝8時台ということもあり、通勤通学客がホームにはき出された。
その反面、郊外へ行く鉄道に乗る人は少ない。
大きい荷物をかかえる人も。商売人だろう。ホームにも簡易屋台を出す人もいる。
どうやら値段は町中よりかは安いみたいだ、しかし衛生面など見たら最悪なので、使うことはしなかった。
鉄道がいるので早速乗車する。
◆ぶらり途中下車の旅
車内。意外とスッキリしている。
ドアはない、扇風機は回っているけどエアコンのような高度な設備はない。
座席はプラスチック、長く座っていたら尻痛めるタイプだ。
そしてさすが経済成長する国、広告が多い。ooredooの広告。スマホなど扱う通信業者だ。新興国で必要なモノが自ずと分かってくる。
朝8時22分。2分遅れで環状線は出発した。発車合図なんかない。いきなり動き出す。
一周3時間。のんびりといこう。
ヤンゴン中央駅を出てすぐ。緑が多い風景。実に東南アジアらしい。
朝ということもあり、何度か鉄道とすれ違う。上り線には人もいっぱいだ。
外を眺める人、ボーッとする人、新聞を読む人・・・。車内は静かだ。話をする人はごくわずか。皆各々の時間を過ごしている。
識字率が高いミャンマー、読み物を目で追う人がたくさんいる。素晴らしいことだ。
そして、スマホをいじる人も多い。1年前よりも増えているであろう。しかし、未だに携帯電話を持てない層もいるので、ヤンゴンの階級が車内で見えてくる。
物売りも入ってくる。ちなみに腰から巻いてるのがロンジー。
ポケットなどはないので財布を後ろにさしてる。そう、そういうことをしても犯罪が起きないのがヤンゴンです。
見るからに強そうなおばちゃん。タナカ塗ってます。
日本の電車!?!?
のんびりとした時間が過ぎていく。
線路は遊び場だ。
何かあったんでしょうか。
だんだん建物も少なくなってきた。
天気も良くなってきた。東南アジアらしい絵。
北海道にいそう。
◆駅内マーケット
ヤンゴン中央駅を出発して1時間20分。ちょうど中間地点にある”DANYINGON”駅。
ここは駅構内に市場が広がっていることで有名になっている。
ヤンゴン環状線は基本、駅の停車時間は10秒弱なのだが、ダニンゴン駅では5分停車するほど。
一体どんな場所なのだろうか。
鉄道がホームに入っていく。
何だか活気がありそうだ。
ダニンゴン駅は分岐点。ゴルフコースという駅があるのにビックリ。
駅とは思えないほどマーケットが広がっている。線路には何も置いてないけど、その脇には商品を並べており、我が物顔で座っている。
外国人観光客もちらほらいるけど、もちろん地元民向けのマーケットだ。
お世辞にも衛生状態は良いとは言えないけど、麺系の屋台ならお腹は下さなそう。
環状線は5分停車、合図もなく動き始める。
近くに座っていたおじちゃんに手招きされて、反対側の様子も眺める。荷物気にしたけど、おじちゃんは「盗む奴なんかいない!俺が見ておく」とジェスチャーで示してくれたので、穏やかな気持ちになった。
◆世界の車窓から
雨季のミャンマー。しかし鉄道に乗車している時は青空が広がっている。
自分の目の前にある人が座った。
すごくカメラに興味深そうにしたので、ついつい撮ってしまう。
めっちゃタナカ塗ってる。お母さんもニコっとしてくれたので、ホッと安心。
ヤンゴン中央駅まで後一時間。まだのどかな景色が広がる。
天気が少し穏やかではなくなってきた。
日本の電車!?!?
タナカ女性。電車で寝れるほど治安が良い。
再び北海道。路線バスに続いて鉄道も活躍しているミャンマー。
この干し方はすぐにかわきそう。
ヤンゴン中央駅に近づいてきた。人の乗り降りも多くなる。
そろそろ一周旅も終わりだ。
ヤンゴン中央駅到着。一周3時間。ヤンゴン市民の生活の一部を垣間見ることができた。
わずか20円の鉄道旅、時間にゆとりがある人は是非。
◆ヤンゴン環状線まとめ
【時間】約3時間
【料金】200MMK(約20円)
【時刻表】
・右回り
06:10, 08:20, 09:30, 10:10, 11:30, 12:25, 13:05, 14:25, 15:30, 17:10
・左周り
08:35, 10:45, 11:50, 13:40, 16:40
【備考】
・発着は6,7番線から
・切符は6,7番線にある小屋で購入する
・切符は一日券みたいなもん、途中下車しても問題ない
・一周しない列車はそれなりにある
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