ブルガリアの首都・ソフィアを散策しました。
2013年7月 1レフ=約70円
ブルガリアの首都・ソフィア。標高550mに位置する高原都市、一般的に旅行者には「何もない首都」と言われて避けられる傾向が強い。
旧ソ連の雰囲気を残しながらも、イスラムの文化が残るソフィア。どんな町なのか、早速歩いてみる。
◆ソ連の面影
ソフィアは首都ではあるけど、首都とは思えないほどこじんまりとしている。
見どころも固まっているので、観光するだけなら徒歩で全て済んでしまうほど。
街歩きをする前に・・・。
ソフィアには本当にカジノが多い、どこを歩いても見つかる。観光客用なのか、地元民客用なのか。
恐らく前者だろう、ブルガリアには年間650万人の観光客が訪れる。人口が約730万人、人口に迫るほどの人がやってくるのだ。
多くはブルガリア近隣の国からだ。ロシアやベラルーシ、ウクライナは同じスラブ語派、言語も似ているので気軽に来れる国だろう。
時期は7月。バカンスシーズンの前なので観光客は少なかった。
日本人含めてアジア人にはまだマイナーな国、ブルガリア。欧州では物価の安さも伴い人気の観光地となっている。
ソフィアの街を歩くと、あちこちでソ連の面影を残す建物があるので見ていて楽しくなる。
ソ連が崩壊したのは僕が生まれる前、なのでソ連を知らない世代だ。全て写真や映像での知識、だからこそ「どんなものなのか」と気になる。
ソフィアで一番目立つ建物、それは旧共産党本部だろう。
威厳のある門構え、中に入ることはできないがここが政治の中心であったことは言うまでもない。
旧共産党本部から300mのところに、アレクサンダル・ネフスキー寺院がある。
バルカン半島で最も美しいといわれる教会、実にロシア正教会ぽい外観。
中は撮影禁止だ。なので中の姿が気になる人は訪れてみるといいだろう。
美しいモザイクがの内壁、豪華なシャンデリアは一見の価値がある。昼になると多くの観光客でいっぱいになるけど、朝7時や8時頃に来ると人もまばらで落ち着くことができる。
ここはあくまでも教会だ、地元の人が使う場所でもあるのでそこはマナーを守ろう。
◆反政府デモ
「アラブの春」以後、各地で政府に対するデモが起きたことは記憶に新しい。
多くがアラブ諸国であったが、ここブルガリアでも反政府デモが行われていた。
キリル文字を理解できないので、何て書いてあるかは分からない。
政府を支持する国は世界中でどれだけあるのか?というほど、多くの国で政府に対する不満を聞く。
ここブルガリアでも反政府デモによって、僕が滞在している前に首相が辞任したらしい。
トップが辞めた後もデモを続けるということは、余程の不満があるのか、騒ぎに便乗したいだけなのか。
反政府デモの一枚目の写真は国会議事堂、この前ではテントを張って抗議を続けている。
場所を変えて、国立文化宮殿。通称NDK前。
ここでもデモというか集会が行われていた。
平日の昼間。年齢層は少し高め。おじちゃんおばちゃんが多い。
何に関するデモなのかは全く分からない。
集会の場に変なアジア人が混じっていいものなのか、と考えていたが周りは気にせず。
少し離れて様子を伺った。
ブルガリア語で何かを叫んでいた。そしてブルガリア国旗。
2007年にはEUに加盟したブルガリア、それに伴い色々な影響があったのは簡単に予想がつくことだ。
国としてはお金持ちではないので、多くの人は出稼ぎに他国で出かける。EUに加盟したこともあり、ドイツやイギリスなどの西欧諸国に移り住む。
働く意欲がある若者は問題がない、だけどそこで悪さを働く者、文化に馴染もうとしない者が問題なのだ。
これはルーマニアの項などで書くことにする、かなり奥深い問題だ。
およそ120万人のブルガリア人が海外に出ている、貧困率40%、失業率33%。かなり悪い数字だ。
国内で働き口がない⇒ならば高所得の海外に行く⇒能力のある若者が国を出る⇒若い働き手がいなくなると、当然経済は回らなくなる。
だからこそ、対策が必要になってくる。それが出来ていないからデモなどが起きるのだろう。
ブルガリアも窮地に立たされている。観光として目立つところはあるが、その裏で大きな社会問題もあるのだ。
これからブルガリアがどのよう発展していくのか、気になるところだ。
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