【南大東島】「星野洞」は日本で一番美しいと思う鍾乳洞

2022年3月

星野洞とは

南大東島で是非訪れてほしいのが「星野洞」という鍾乳洞。中々鍾乳洞自体、日本で見られるところがめちゃくちゃ多いわけではないのでとても貴重な場所である。

南大東島には100を越える鍾乳洞がある。
その中でも星野洞は唯一観光ができて、とりわけ大きくて美しいと言われている。
ちなみに「星野洞」の名前の由来だけど、星野洞がある土地の一帯が星野さんが所有していることから。意外と簡単であった。

星野洞へのアクセスと見学時間

星野洞は島の西北部分に位置している。
ホテルよしざとのある集落から電動自転車で15分ぐらい。途中坂を登るけど、そこからは基本は平坦な道を進んでいくことになる。

【オープン時間】9時〜11時半、13時〜16時半
【入場料】800円
【所要時間】約30分
【予約】不要

空いてる時間に行けばスタッフの人がいる。
なので事前予約は不要で問題なし。
800円は安いぐらい、それぐらい僕は価値があると思った。

見学する際にオーディオを貸してくれる。
これが30分ぐらいなので聴きながら行くとそんな感じ。ただオーディオの内容は洞内に貼り紙してあるので、聞かなくても見学はできる。

見学はこの入口から。

少し長いスロープを下っていく。

鍾乳洞の中は一定の湿度を保つため暑いので、上着などある人は脱いでおくと良い。

星野洞を散策

番号順に貼り紙があるのでそれに従って向かおう。以下の詳細な記載は説明を基に書いている。

南大東島は珊瑚礁が隆起してできた島。
珊瑚礁がプレートに乗って海に沈んで隆起を繰り返した結果にあるので、貝殻やサンゴの化石が見られる。448万年前からの歴史を物語っている。

内部を歩くと分かるけど、結構深いところがある。これは南大東島の鍾乳洞が同じような様子だ。南大東島がとても厚い石灰石の地層で出来ている。

下から天井に向けて成長する鍾乳石を石筍(せきじゅん)と言う。
石筍は約300年に1cmというスピードで伸びる、つまりここにあるのは何mにもなっているのでどれだけの月日が経っているのかということだ。

石筍が細くなったり太くなったり、そしてまた細くなるのは、地下水の量と気候が関係しているようである。地下水の量は降水量の影響を受けるので、雨が多い時は鍾乳石の成長が良く太くなる、
雨が少ない時は成長が悪く細くなるとのこと。なるほど、勉強になる。

天井から下に向けて成長する鍾乳石を氷柱石(つららいし)と言う。
氷柱石が伸びる速度は約100年で1cm、石筍の1/3程と短いけど、それでも長いな。

氷柱石が沢山あるのは地下水が豊富ということを意味する。氷柱石は地表から染み込んでできた水が鍾乳洞の空間に出る時に形成されたものだ。

また石筍と氷柱石が合体したものを支柱(しちゅう)と言う。

天井部分が黒くなっているところがある。
これは酸化して地下水が豊富なことを意味している。鍾乳洞に豊富な地下水が流れ込むと、たくさんの鍾乳石ができるのだ。

また鍾乳石は基本白色だけど、たまに赤褐色が混ざっているところもある。
南大東島の地表は赤土、そして星野洞の周りは畑になっている。そのため赤褐色になるのは、その赤土が鍾乳洞の中に流れ込み鍾乳石に付着するためだ。

鍾乳石が割れているところもある。
地殻変動によって大地の動きが岩盤を隆起させたり、地下水が石灰石を溶かしてしまうことによって岩盤が侵食されて割れるみたいだ。

途中お酒が出てくる。南大東島に高校はないので、中学卒業と共に親元を離れる。そのため卒業時にお酒を入れて、成人式に帰って来た時に取り出して飲み交わすそうだ。焼酎を寝かせるにはちょうど良い湿度や気温のようである。

曲がっている鍾乳石はヘリクタイトと言う。
毛管現象による水の動きが関係していると考えられている。

細長い鍾乳石はソーダストローと言う。
地下水の量が少ないので、鍾乳石の先の方で雫が溜まりその周辺が固まる。

そして次の雫がやってくるとき空気を逃さないように固まる、そうすると鍾乳石の中はストローのように空洞になりこの状態で成長していくのだ。
星野洞内には1.7mほどのソーダストローがあるが、東洋で一番長いものとも言われている。

これはカーテンと言う。そのまんま。
天井が少し傾いていると地下水も斜めに流れるようになるためカーテンのようになるのだ。

おわりに

こうやって30分ほど散策したけど、理解深まると同時に自然の力を肌で感じられて大満足。
是非訪れてみてほしいスポット。

地図:星野洞

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