【ドイツ】 ドイツ版「青春18きっぷ」が超お得で便利!

ドイツ版「青春18きっぷ」をご紹介します。

2013年8月 1ユーロ=約130円(当時)

◆はじめに

ドイツを旅する上で鉄道移動は欠かせない。全国に線路が引かれており、旅行者にも使いやすい移動手段だ。

しかし、鉄道は少しばかり料金が高い。バックパッカーが使うとなるとバスが主流となる。長距離移動はもっぱらバスだ。ドイツの道路事情は大変良いので、バスも競争社会となっているため、価格競争が起きている。

なのでドイツを移動する時はバス移動を考えていたし、物価が高めなので移動をどうしようかと悩んでいた。

だけどドイツ版「青春18きっぷ」があるということを知った以後は移動に悩むことはなくなった。

◆ドイツ版「青春18きっぷ」とは

日本の「青春18きっぷ」は全国のJRで鈍行電車のみに使える。ドイツ版青春18きっぷも全国のDB(国鉄)で使えるのだが、大きく分けて3種類がある。

Ⅰ.全国チケット

Ⅱ.週末チケット

Ⅲ.州別チケット

Ⅰ.全国チケット(Quer-durchs-Land-Ticket

【使用可能日時】月~金(09:00 am~03:00 am)

【期間】1日

【使用可能クラス】DBの鈍行電車2等クラス(RE, IRE, RB,S-Bahn)※特急ダメ

【使用範囲】ドイツ全土、周辺諸国の一部

【発売場所】駅の窓口、ネット、自動販売機

【値段】

1人:44ユーロ

2人:52ユーロ(1人当たり:26ユーロ)

3人:60ユーロ(1人当たり:20ユーロ)

4人:68ユーロ(1人当たり:17ユーロ)

5人:76ユーロ(1人当たり:15.2ユーロ)

※1 窓口購入の場合は手数料2ユーロがプラスされる

※2 最大5人まで1枚のチケットで使用可能

【リンク】

Travel throughout Germany for just 44 euros with the day ticket for Germany

青春18きっぷの1日版だと思ってもらうといい。1日44ユーロでどこまで行き放題。しかも1枚のチケットで5人まで使用可能なので、多ければ多いほどお得感が増す。

発売は当日券売機でも買えるし窓口でも購入できるが、窓口で買うと手数料が2ユーロプラスされるので注意が必要だ。券売機のほうが並べずにすぐに買えるし、英語表記もあるので問題はない。

乗り方は特にない。最初に刻印機で時間を入れるだけ。そのあとは平日の9時から夜中3時までICやICEなどの特急以外の鈍行電車に乗れる。DBの時刻表(

http://www.bahn.de/p/view/index.shtml)で検索したら種別も一緒に出てくるので、計画も立てやすい。土日や祝日は使用できないので気をつけよう。

ドイツの端から端まで移動する場合やグループで移動する時、自転車を運びたい時にはオススメしたい。

Ⅱ.週末チケット

【使用可能日時】土日(00:00 am~翌03:00 am)

【期間】1日

【使用可能クラス】DBの鈍行電車2等クラス(RE, IRE, RB,S-Bahn)※特急ダメ

【使用範囲】ドイツ全土、周辺諸国の一部

【発売場所】駅の窓口、ネット、自動販売機

【値段】

1人:44ユーロ

2人:44ユーロ(1人当たり:22ユーロ)

3人:44ユーロ(1人当たり:14.6ユーロ)

4人:44ユーロ(1人当たり:11ユーロ)

5人:44ユーロ(1人当たり:8.8ユーロ)

※1 窓口購入の場合は手数料2ユーロがプラスされる

※2 最大5人まで1枚のチケットで使用可能

【リンク】

Affordable train travel option for groups on a budget (Schönes-Wochenende-Ticket)

こちらも全国チケットと使い方は一緒。ただ1人当たりの値段がかなり下がる。

週末に日帰り旅行、移動するならばこちらを使うといいかも。

Ⅲ.州別チケット

【使用可能日時】月~金(09:00 am~03:00 am)土日(00:00 am~翌03:00 pm)

【期間】1日

【使用可能クラス】DBの鈍行電車2等クラス(RE, IRE, RB,S-Bahn)※特急ダメ

【使用範囲】州限定

【発売場所】駅の窓口、自動販売機

【値段】※州チケットごとに値段が違う(ここではバイエルンチケットを紹介)

1人:23ユーロ

2人:27ユーロ(1人当たり:13.5ユーロ)

3人:31ユーロ(1人当たり:10.3ユーロ)

4人:35ユーロ(1人当たり:8.75ユーロ)

5人:39ユーロ(1人当たり:7.8ユーロ)

※1 窓口購入の場合は手数料2ユーロがプラスされる

※2 最大5人まで1枚のチケットで使用可能

※3 州によっては一等車用のチケットもある

【リンク】

Regional train tickets – discover Germany and its federal states by train

ドイツの州ごとにあるチケットだ。バイエルン州なら「バイエルンチケット」のように各州が出している。

使い方は全国、週末チケットと同じだ。ネット販売はない。売り切れることはまずないので当日購入で問題なし。

州内で移動するならこれがお得。都市から地方へ日帰り旅行にはかなり使える。

全国チケットや週末チケットと違うのが、全国&週末はDBの電車のみだが州チケットで特定の都市ではその土地の公共交通機関にも乗れるということだ。

バイルエンチケットなら、ミュンヘンの地下鉄や路線バスにも乗れるし、周辺のレーゲンスブルグでも路線バスに使える。かなりお得といえる。

では次の項ではどれだけお得なのか検証してみる。

◆どれだけお得か

僕はミュンヘンを起点にバイエルンチケットを使用した。かなりお得だったのでご紹介する。

◆全国&週末チケットを使った場合(片道)

・ミュンヘン~ベルリン:正規86.4ユーロ 全国&週末44ユーロ

⇒42.4ユーロお得!

・ミュンヘン~フランクフルト:正規59.3ユーロ 全国&週末44ユーロ

⇒15.3ユーロお得!

・ミュンヘン~ケルン:正規83.2ユーロ 全国&週末44ユーロ

⇒39.2ユーロお得!

・ベルリン~フランクフルト:正規76.1ユーロ 全国&週末44ユーロ

⇒32.1ユーロお得!

◆バイエルンチケットを使った場合(片道)

・ミュンヘン~ザルツブルグ(オーストリア):正規29.3ユーロ 州チケ23ユーロ

⇒6.3ユーロお得!(往復なら35.6ユーロお得!)

・ミュンヘン~ニュルンベルグ:正規35.4ユーロ 州チケ23ユーロ

⇒12.4ユーロお得!(往復なら47.8ユーロお得!)

・ミュンヘン~フュッセン:正規25.5ユーロ 州チケ23ユーロ

⇒2.5ユーロお得!(往復なら28ユーロお得!)

どうですか、皆さん。都市間ならこれだけお得なのです。往復ならなおさら。団体ならよりなおさら。一人でもお得なDBの全国チケット、素晴らしいです。

次の項では実際に僕が旅したルートをご紹介します。

◆DBチケットを使ったルート例

◆ルート1

【乗車区間】ザルツブルグ⇒ミュンヘン(片道)

【使用チケット】バイエルンチケット

【お得度】正規29.3ユーロ 州チケ23ユーロ⇒6.3ユーロお得!

ザルツブルグからミュンヘンへの単純片道だ。単純片道だけで6ユーロもお得になるのは素晴らしい。

ミュンヘンからザルツブルグはダイレクトで約2時間。あっという間だ。バイエルンチケットの魅力点として、ミュンヘンのUバーンやトラム、路線バスにもその日は乗車可能ということである。

ザルツブルグを朝に出て、昼前にミュンヘン到着。そのままバイエルンチケットで公共交通機関に乗り宿へ移動。そのチケットで再び観光もできてしまう。

使わないと損だ。オーストリアのザルツブルグまで使えるのもgoodである。

◆ルート2

【乗車区間】ザルツブルグ~レーゲンスブルグ(往復)

【使用チケット】バイエルンチケット

【お得度】正規34.3ユーロ 州チケ23ユーロ⇒11.3ユーロ(往復なら45.6ユーロお得!)

ザルツブルグ滞在時に、ドイツのレーゲンスブルグという町まで行くことがあった。往復なのでもちろんバイエルンチケットを使用する。

片道3時間ほど、ランドシュットという町とミュンヘンを経由して行く2ルートがあるのだが経由地によっては値段が変わってくる。だけどバイエルンチケットならどちらでも使えるので、時刻が良い方で帰ってこれるのだ。

おまけにレーゲンスブルグの公共交通機関にも使えたのでお得度が上がった。

◆ルート3

【乗車区間】ミュンヘン~ノイシュバンシュタイン城(往復)

【使用チケット】バイエルンチケット

【お得度】正規25.5ユーロ 州チケ23ユーロ⇒2.5ユーロお得!(往復なら28ユーロお得!)

日本人に人気なノイシュバンシュタイン城にも行くことができる。電車往復だけではなく、フュッセンから城の麓までのバス代もバイエルンチケット使用可能だ(麓から城までは別代金)。麓までは片道2ユーロぐらいだったので、4ユーロも節約できた。

レールパスを使うぐらいなら、バイエルンチケットなどを使ったほうがいい。鈍行電車のノンビリとした旅も面白い。

ドイツは時刻表通りの運行するし(基本)、乗換案内もDBのサイトで出るし、治安も良いのでオススメしたい。

◆おわりに

ここまでドイツ版「青春18きっぷ」を紹介した。

かなりお得感がある上、購入も券売機や窓口で出来るので簡単である。ドイツ滞在時、電車を使って日帰り旅行する時、グループで移動する時など使用場面はかなり多い。

DBのサイトに案内など書いてあるので、使用したいと思ったら後は各自確認してもらいたい。

今度ドイツを訪れる時があったら使ってみてはいかがだろうか。

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