【トルコ】 わずか100円の贅沢な船旅

イスタンブールのアジア側に行ってみました。

2013年7月 1TL=約48円

イスタンブール、夏ということもあり空は快晴。

宿の朝飯をおなかに収めると、早速外に繰り出す。

◆100円の贅沢な船旅

イスタンブールは二度目だ。前回来た時に色々と見て回ったので、今回は前回行けなかった場所へと訪れる。それが「アジア側」だ。ボスボラス海峡を真ん中に、アジアとヨーロッパ側でイスタンブールは分かれる。

旅行者が基本訪れるのはヨーロッパ側、アジア側は少し馴染みがない地域かもしれない。

当時はアジア側へ渡るには、フェリーに乗るかボスボラス大橋を車で渡る2パターンのみだった。しかし2014年に入ると地下鉄が開通したので、海峡の下を電車で通ることができる。

日本の大成建設が関わった「マルマライ」計画、一度見てみたかったものだ。

話を戻すと、2013年7月当時は連絡船が主な移動手段であったので、エミノニュ埠頭からアジア側の中心・カドゥキョイへと向かう。わずか2TL(約96円)。

この時、7TL(約336円)でイスタンブールカードを購入した。ご存知”Suica”のようなもの。一々券売機でジェトンを買う必要はなくなる。

チャージは入ってないので、別途10TL(約480円)チャージする。

フェリーに乗る。だいたい15~20分間隔で動いているので、あまり待たずに乗れる。

カドゥキョイまでは30分の船旅、香港のフェリーを思い出す。

オススメのポジションはデッキだ。快晴のイスタンブール、心地よい海風が吹き付ける。

ハイダルパシャ駅を望む。アジア側最後の駅、つまりはアジアを横断した場合の最終目的地。何ともロマン溢れる駅だ。

わずか30分、わずか100円。しかし青く輝くボスポラス海峡を渡るフェリー旅は、至福の時である。

エーゲ海などのクルーズ旅行もいいだろう、ただ僕はローカルな雰囲気に浸り、海風に当たりボーっとしながら景色を眺めるクルーズのほうが好きだ。

◆何故!?こんなところに”日本”

贅沢な船旅を味わい、アジア側に到着。特に目的を持ってアジア側へやってきたわけではない。

なので特に場所を決めず適当に歩き始める。一応地図見ながら迷子にならないように。

適当に歩いていると興味深い看板発見。合気道と居合道、確実に日本だ。

しかもその下には”SUSHI CAFE”と書いてある。こんな観光客もいないところで経営しているということは、確実に地元向け。少し中を覗いてみる。

木刀も置いてある。

結構内装はしっかりしている。トルコと日本国旗。日本人来ないだろうし、トルコ人向けなのに国旗掲げて頂いているのはありがたいこと。

オーナーさんにチャイをご馳走になる。

特にトルコに来るとチャイをご馳走になるケースが特に増える、見返りも求めずにただ単に誘いを受けて奢ってもらう。不思議に思う人もいるだろうし、最初は半信半疑になる人もいるだろうけど、これが当たり前なのが凄い。

今回もこのケース。若干疑いの目を持った僕は恥ずかしい限りだ。

オーナーさん、日本で少し留学していたこともあるそう。何とか先生に教えてもらったとか言っていたのだが、覚えていない。よく自国に持ち帰って先生をしたものだ。

結構良い帯らしいのだけど、そこのスポーツは疎いので忘れてしまった。合気道5段の先生もいるらしい。

中々面白い体験をさせてもらった。

事前に見学予約をすれば、練習も見学することができるそうだ。

敬意を払って訪れよう。

◆イスタンブールの下町・アジア側

スルタンアフメット周辺に比べて落ち着いているアジア側。

ヨーロッパ側に比べると気持ち物価は安い、だからと言ってとりわけ貧しいというわけではない。

ヨーロッパ側に住む人も週末になったりすると、アジア側に遊びに来たりするそうだ。ブランド品を扱う店もバハリエ通りにあり、オシャレな雰囲気。

平日の昼間、それぞれ自由なスタイルでチャイハネで楽しんでいる。

路面電車はカドゥキョイを1周している。

何だか居心地がよいアジア側。

お腹が空いたので昼飯にすることに。8TL(約384円)でメイン3種類選べる+スープ+パンというセット。ヨーロッパ側では10TLはするのでかなり安い。

中に入って指差しで注文する。優しいトルコ人スタッフに教えてもらいながら選ぶ。

パンはお代わり自由なので、スープとパンでお腹を満たそうとするケチ心が出てくる。

トルコ料理は口に合う、トマトベースが多いので外れは基本少ない。ちなみに店によってはパンが有料の場合があるので、確認しておくことが大事。

大衆食堂はロカンタと呼ばれて、1つのロカンタがあれば周りに数件あるので、歩いて探してみることが大切だ。

◆市場散策

カドゥキョイ埠頭近くには地元の人が利用する市場がある。マーケットが好きな僕からしたら覗かない理由がない。

少しゴミゴミとした様子、雰囲気はやはりアラブぽい。

魚が獲れるイスタンブール、肉に比べてポピュラーではないし、少し値段も高いけども、魚市場があるということは需要も高そうだ。

桟橋前によくあるサバサンドも然り。

ぶらぶらと市場を散策するのも楽しい。特に買うようなこともしないし、店員さんに絡むこともないけど。

バザールとは違って観光客向けの場所ではないので、向こうからしつこい勧誘を受けたりすることはない。

純粋にトルコの市場を楽しみたい人にはオススメできるところだ。

◆不安定なイスタンブール

僕が訪れた2013年7月はちょうどイスタンブールで大きなデモや騒乱があった時。少しだけ緊張したけど、実際はそんなことはなくて、意外と平和な町であった。デモや争いごとが起きるのも一部だけなので、イスタンブール全体が危険というわけではない。しかもデモする日は予告されるので、エジプトに比べて”平和”だ。

しかし、2年前に比べて様子が変わった部分も。

おそらくトルコ建国の父・アタテュルクの写真とトルコ国旗。

イマイチ意図は理解できないけども、政府などに対する意思表示なのかもしれない。

フェリー埠頭前では大きな集会が開かれていた。新聞記者やテレビ局もいるような。

確か環境問題に「喝!」と言っていたような。トルコ語分からないので憶測で判断するしかない。

若い人が参加している。それだけ若者に関心があるということなのか。

7月7日に大きなフェスティバルをするということだ。音楽系の。ここで環境や原子力に対して訴えをすると。

若者に人気のアーティストが来れば、彼らは行くだろうし、そこで関心を持ってもらうということだろう。

どんどん経済成長を遂げていくトルコだが、避けられない問題にあたったようだ。ここで乗り越えられるか、「トルコは所詮そこまでだ」と言われないようにしないといけない。

過ごしやすいイスタンブールの気候、最後トルコの影の部分を見て気持ちを落としてしまったけど、アジア側を少しばかり堪能できたことはよかった。

再び100円の贅沢船旅を経験し、ヨーロッパ側へと戻る。

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4 件のコメント

  • トルコ旅行の情報収集ためにネット検索していてたどり着きました。
    内容はもちろんですが、掲載されている写真がきれいでより行きたくなりました。撮影する腕はもちろん必要ですが、どこのカメラをお使いか、教えていただけませんでしょうか?

  • >旅好きさん
    コメントありがとうございます。
    僕が使っているカメラはオリンパス社が出している”Q10″というミラーレス一眼です。
    画質が凄く良いので、構図を気にすれば、綺麗な写真が撮れますよ。
    何かご質問等がありましたら、何でもどうぞ!

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