2018年 1USD=約8,000スム
GWのサマルカンド
ウズベキスタン旅行のハイライトになるであろうサマルカンド。
GWということもあってか、街中では沢山の日本人を見かけた。
サマルカンドはウズベク第二の都市、想像以上の都会に驚くはずだ。
しかし「青の街」と呼ばれる所以、歴史的建造物は美しく輝いている。
そして意外にも「緑」が多い。そのことも踏まえながら、サマルカンドで終日街歩きをした様子を記載した。
10:00 ワイン工場でテイスティング
12:00 グル・アミール廟
12:40 ラビ・ゴールで昼食
13:30 レギスタン広場
15:00 ビビハニム・モスク
15:30 ショブ・バザール
16:00 シャーヒズィンダ廟
20:00 レギスタン広場(夜)
21:00 Cafe Sezamで夕食
サマルカンドの移動手段
街歩きの紹介前に、サマルカンドの移動手段を記載しておきたい。
サマルカンドは大きな町だ。徒歩でも巡ることはできるけど、どうしても疲れてしまうので、適所で車を使っていきたい。
街中の移動手段としては、「タクシー」「路線バス」「トラム」が挙げられる。
トラムは駅方面、街の西側を走っているので、観光スポットを巡るには望ましい手段ではない。興味があれば乗ってみるのもいいだろう。サマルカンド駅を基点に走っている。1回1,100スムとか。
使い勝手が良いのは路線バスだ。1回1,200スムだったかな。お釣りは出ないから1,500スム払ったけど。
支払いは降りるときに運転手さんに払う。たいては運転手さん横のスペースに投げてる感じ。
バス停はあるので乗り降り自由というわけではない。英語は勿論通じないけど、サマルカンドでは日本語を習う学生が多いし、勿論英語を習ってる学生も沢山だ。
何かあっても日本語で話しかけてくる人や英語が分かる学生がいるので、本当に困ったら頼りにしてみては。
詳細なバスルートは記載できないけど、レギスタン広場は「3, 41, 73, 74, 91」番が目の前を通過する。
バス停はレギスタン広場から少し東に行ったところに位置。平日のラッシュ時には混雑している。
3番と73番はサマルカンド駅が始発になるので、駅からレギスタン広場周辺へ向かう人は乗ってもいいだろう。
進行方向左手に広場が見えたら下車。
個人的に路線バス以上に便利だったのが「タクシー」。
「タクシー」と言っても、2つのタイプがある。
1つが車を貸し切る「タクシー」、もう1つが車をシェアする「タクシー」。
前者はイメージ通りのもの、後者はチリのコレクティーボみたいなもので、相乗りタクシーだ。
サマルカンドのタクシーは黄色なんだけど、白タクシーもあるので何でも自由。
道路で腕を横に出しておけば何かしら止まってくれる。
メーターという概念はないので交渉にはなるけど、たいてい3,000スムあれば市内のどこにでも行ける。
とりあえず僕は「3」と手で表示させて乗るようにしていた。3,000スムなんて40円ぐらいなんだし、値切るのが馬鹿バカしくなるような価格だ。
少し距離があったり、時間が早い・遅い時は5,000スムぐらいになる。それでも60円ぐらい。
乗り方としては、
1. 車を止める(道路の真ん中でもいいけど、バス停近くだと人も多いので止めやすい。腕は真横か下へ向ける)。
2. 行先を告げる(乗り込む前に窓から運転手さんに行先を言う。OKなら頷くし、NGならダメの意思を示してくれる)。
3. 料金交渉をする(黙って乗り込んで3,000スム渡すのでもいいし、最初に「3」と指で意思表示してもいい)。
4. 後は乗るだけ。降りるときに「ここで止めて!」という。
普通のタクシーなら裏道や宿の目の前まで行ってもらってもいいだろうけど、シェアタクシーは他にも人が乗車しているので、基本的には大通りを通る。
なので注文をせずに、大通りのどこかしらで降りるようにしよう。
僕は新市街の「アミールホステル」という宿に滞在していた。
運ちゃんに宿の名前を言っても分からないので、近くに「グム百貨店」があることから「グム」と言っていた。
宿の近くにランドマークがある人は、ランドマークの名前を伝えると早いだろう。
治安もいいのでトラブルも少ないはず。女性も一人で乗車していることもあるので、女性一人旅でも安心だ。
路線バスより若干高いけど、日本人感覚だと雀の涙。バスの混雑やいつ来るか分からないことを踏まえると、タクシーですぐに移動するのが効率的であると言える。
あと、乗る時に「サラーム・アレイコム」と降りるときに「ラフマット」というとよりgood。
前者はイスラム圏の挨拶、後者は「ありがとう」と意味となる。
10:00 ワイン工場でテイスティング
サマルカンドのスタートはワインから。
イスラム教の国だけど、アルコールの飲酒が普通にできるウズベキスタン。
サマルカンドはワインの名産地ということで、街中に大きなワイン工場がある。
宿泊しているホステルから徒歩2分のところにあった。
毎日ワインテイスティングができるのだけれど、事前に予約をしないといけない。
9時からオープンしているので顔を出して、その日の状況を確認してみよう。
この日はたまたま10時から日本人5,6人が来るとのことなので、相席させてもらった。
8本のワインと2本のコニャックを飲酒ができる。
それぞれ銘柄の説明があり、そこからテイスティング。まあまあのボリュームがある。
最初3本はあっさりとしたワイン、続く4本がデザートワイン、2本がコニャック、最後がバイザムと呼ばれるウズベク版の養命酒。
10杯1セット、50,000スム(約6.25USD)。600円ちょっとでテイスティングが出来ると思うとかなり安い。
ワイナリーの見学はできなくて、あくまでもテイスティングとワインの購入のみ。
個人的にはハチミツが入ったデザートワインが好きだったな。そのままだと甘いけど、炭酸水とかで割ると美味しいかなと。
購入する場合だけど、20,000~35,000スム(約2.5ドル~4.4ドル)ぐらいで1本買えてしまう。
ちゃんと包装してくれるわけではないけど、お土産としては良いよな。荷物に余裕がある人は購入してもいいかも。
地図:
12:00 グル・アミール廟
サマルカンドの街は大きいけど、観光スポットの多くは徒歩圏内に収まっている。
ワイン博物館から徒歩15分弱、グル・アミール廟へと到着した。
アミール・ティムール、別名グル・アミール廟。
「アミール」はアラビア語で「司令塔」や「総督」という意味、
「ティムール」とはウズベキスタンの英雄で指導者の名前。
別名の「グル・アミール」はタジク語で「支配者の墓」という意味合いだ。
ティムールとその子孫が眠る墓なのだが、この青いドームが特徴的。
「サマルカンド」や「ウスベキスタン」という響きを聞いたときに、この青い景色を頭の中に浮かべる人も多いのではないだろうか。
入場料は22,000スム(約2.75 USD)。外国人価格でこの料金、かなり安いな。
中はそこまで広くはないので、サッと見るだけなら30分もあれば十分だ。
個人的に歴史はそこまで詳しくはないので、雰囲気を伝えたいと思う。
まずは青く輝く門から入場をしよう。この手前にチケット売り場がある。
少し逆光になっているけど、青タイルの装飾は飽きることがない。
目の前に青ドームが「どーん!」と表れるけど、ここは後にとっておこう。
次に外周を歩きたい。
ここから至近距離で美しき青のドームを眺められる。
独特な形をしたドーム、数多くイスラム教の国々に訪れたけど、初めて見るような形だ。
ここはお墓だ。何かがあるわけではない。外周に「これ!」というものも置いていない。
このドームとお墓の内装が、アミール・ティムール廟のハイライトと言える。
お墓の中にはどこからでも入ることができる。
いくつか暮石があるけど、左奥の黒い碁石がティムールだ。
この中に居るわけではなく、この暮石の真下(地下3m)のところに葬むられているとのことだ。
驚くべきなのは、この内装。青と金に輝いている。
目に見張るもの、思わず「おー・・・」と言いたくなるような装飾だ。
真上を眺めてみよう。
ここまでゴールドな内装は見たことがない。
「いくらかけているんですか?」と問いたくなるような豪華さ。
こういうところで眠れているティムール氏も極楽じゃないんだろうかな。
首が痛くなるほど上を見ていたかもしれない。
サマルカンドの人気観光スポットなので、時間になると団体客がどっと集まってくる。
静かな中で見て回るなら朝一番で来るのがいいだろう。
地図:
12:40 ラビ・ゴールで昼食
そろそろお腹が空いてきた頃だ。
そこまで外食文化が盛んではないウズベキスタン(タシケント除く)。滅茶苦茶レストランが多いわけではない。
こういう時は市民の憩いのチャイハネに行くのがベストなのだが、サマルカンドだと観光スポットには観光客向けの店が集まってしまう。
ただ物価が安いので、観光客向けの店に行っても、そこまで高くないし、色々メニューも揃っているので、活用はしていきたい。
グル・アミール廟からレギスタン広場に行く途中に、「ラビ・ゴール」というチャイハネがある。
店は広いし、プロフやラグマン、シャシリクと揃っているので、お昼休憩を摂ることにした。
詳細は下記記事に記載した。
記事:
地図:
13:30 レギスタン広場
サマルカンドのハイライトがレギスタン広場だろう。突如現れる大きな広場。
てっきり来るまでは、周りに何もなくて、ポツンとあるのかなと感じていたんだけど、都会の中心に「どーん」とあるので周囲とのギャップに驚かされる。
ここに関しても簡単に紹介したいけど、意外と写真含めてボリュームが多くなった。
詳細は別記事にして記載したので、見ていただければ幸いだ。
朝は静か、昼は中を含めてじっくり、夜はイベントも行われている。朝昼晩と違う顔を見せてくれるので、各時間帯ごとに来てみてはどうだろうか。
記事:
地図:
15:00 ビビハニム・モスク
レギスタン広場でサマルカンドに魅了された私。
次は「中央アジア最大級」とも呼ばれる「ビビハニム・モスク」へと向かった。
とその前に。レギスタン広場からビビハニム・モスクへは「タシケント通り」を歩いていく。ここは歩行者天国で電動カートと自転車しか通らないのでのんびり歩ける。
レギスタン広場の東に「レギスタン・スーパーマーケット」とそのままなスーパーがある。ここの店頭に2,000スムでアイスが買えるので、観光にお共にどうだろうか。
ビビハニム・モスクに行くとその巨大さに驚くはずだ。
「中央アジア最大級」という名前の触れ込みに遜色はない。個人的はオマーン・マスカットのグランドモスクも中々の大きさであったけど、このモスクもデカい。
門をくぐると入場料を支払う。22,000スム(約2.75USD)。
1404年に完成したこのモスク、修復を繰り返しており、ほぼ完成になっているようだ。
建物正面に大きなモスク、左右に小さなモスクがある。上から見ると左右対称の造りになるはずだ。
モスクなんだけど、お祈りスペースがあるようには見えなく、どちらかと言うと「歴史的建造物」としての意味合いが強そうだ。
この「ビビハニム」というのは、ティムールの妃。1399年にインド凱旋の功績をたたえて、5年で作り上げたとのこと。
だけどこの大きさ、そして当時の時代背景を踏まえると、5年はかなりの急工事だったはずだろう。
案の定、完成後にドーム内が崩壊してしまい廃墟になってしまったそうだ。
奥の大きなモスクの内部がこのような形。まさに廃モスク。見た目のドームと中身のギャップが半端ない。
でも何か風情あるんだよな。このモスク。崩れかけた内部は個人的には見てほしいポイント。光と闇が一気に垣間見れる。
地図:
15:30 ショブ・バザール
ビビハニム・モスクの真横にはサマルカンドの台所「ジョブ・バザール」が位置する。
レギスタンからタシケント通りが観光的要素が盛んだったことに対し、一気にバザールに入るとローカル感が増す。
食材がメイン、野菜や乳製品、ナッツなど見ていて飽きることはない。
特にサマルカンドの大きなナンは「これが」と思うだろう。
ナンと言うとインドのナンを思い描くけど、ウズベキスタンのナンも独特な形をしており、地方ごとに形状も異なる。
砂の世界、保存食として使われているんだろうけど、野ざらしで売っているのはアジアだな。嫌いじゃない。買わないけど。
おばちゃんたちが買い物をする姿。イスラム教の国だと男性が店員で女性が出てくることは少ないけど、ウズベキスタンでは女性のほうがパワーがあり元気だ。
行商のような形で物売りをしている。ボッてこないし、基本価格も安いから何か購入してもいいだろう。朝に買うのがいいかな。まだ暑くなる前だから傷んでない。
ちなみにこのバザール。大きな幹線道路の真横にあるので、バス停からのアクセスがいいのだ。
なので地元問で盛り上がっているという部分もある(その逆かな)。
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16:00 シャーヒズィンダ廟
サマルカンド観光のラストは「シャーヒズィンダ廟」へ。
アフラシャブの丘の麓。サマルカンドの中でも有数な聖地だ。
「廟」とあるようにお墓なんだけど、ティムールゆかりの人たちのお墓が集まっているため、巡礼者も多い。
「廟群」という表記が正しいのかな。とにかく中央アジア系の人たちが多かったスポット。
「シャーヒズィンダ」は「生ける王」という意味らしいけど、この青タイルとモザイクの外観は、美しさを通り越してため息が出るレベルだ。
入場料は12,000スム(約1.5ドル)。
階段を上がって、各廟を見ていこう。
この階段も行きと帰りで段数が同じなら天国に行けると言われている。暑くて、足も疲れていたので、僕は数えることを忘れた。
今見返して「あ、やらなかった」と思い出したぐらいである。
各廟は中に入ることができるけど、特に内装が薄いところもあれば、「え、こんなに」と綺麗なところもある。
一番美しいと感じたのは、一番奥側に位置する「クサム・イブン・アッバース廟」。サマルカンドで最も古い建築物。
ここのドームの天井装飾がエメラルドグリーンで綺麗だ。建物の中に入り、奥の方へと向かっていけば到着する。
青タイルの装飾を見ながら歩くと、軽く1時間は観光してしまうはずだ。
夕方に近くなってきたので、40分程で見て回ったけど、レギスタン広場の次に時間がかかる観光スポットであると言える。
できれば余裕を持って訪れてほしいかも。
ここも朝は8時から空いているので、朝一だと人が少なく落ち着いて周れるかな。
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20:00 レギスタン広場(夜)
シャーヒズィンダ廟からは宿までタクシーで戻った。
GWは日没が20時前。日本の夏のような日照時間の長さである。
夜のレギスタン広場はライトアップがされる。上述の記事に記載したけど、時期によってはプロジェクト・マッピングも行われている。
僕が行った時は、軍服を着た人たちが、ウズベキスタンやロシアの歌を演奏していた。
その周囲でノリノリに驚くウズベク人を見ると、何だか和んだな。
21:00 Cafe Sezamで夕食
サマルカンドでの夕飯は宿のオーナーがオススメしてくれた「ラグマン」の美味しい店に訪れた。
これも別記事で詳細を記載した。行き方含めて分かりづらいところにあるので、参照にしていただきたい。
とりあえず、ここのラグマンはウズベクで食べたラグマンの中でも美味しく、コスパ最強だった。
記事:
地図:
まとめ
サマルカンドでの街歩きの様子を紹介した。
サマルカンドは少し大きいけど、1日あれば見て回れることができる。
乾燥した土地で、太陽の日差しもキツいので、日焼けや水分補給の対策はしてほしい。
物価も安いので、ケチらないでお金を使うところは使っておこう。
青な装飾に魅了されたサマルカンド、タシケントから日帰り範囲内だけど、1泊して街を歩き倒してほしい。