2017年8月 1GEL=約15円
欧米路線に走るトビリシ
ジョーシアの首都トビリシは世界各国から旅行者が集まる町だ。
コーカサス3ヵ国を巡り、バクーやエレバンと比べて、旅行者の数が「倍ではないか」と思う程多かった。
旧ソ連だったジョージア、しかし今はロシアを反とし、欧米路線に歩み寄っている。
バクーはトルコ、エレバンはロシア、ジョージアは欧米。それぞれのカラーがある。
確かに街を歩いていても、古いところはロシア語とジョージア語で表記されているが、新しいところは英語とジョージア語で記載されていたり、欧米資本が入りまくりという様子。
勿論地方部に行くと話は違ってくるだろうけど、トビリシに関しては欧米路線が強まっている。
そんなトビリシの街について紹介していきたい。
トビリシの治安
トビリシの治安は良い。治安の良さは、コーカサス全体で言えることだ。
街を歩いていて不安になることはなかったし、夜でも出歩くことが可能。
夜遅くの地下鉄やバスに乗車したけど、女性一人で乗ってる人も多かった。
高校生ぽい女の子も、クラブ帰りぽい雰囲気があったし。
なので心配せずに歩いてほしい。
とはいえ、ここは海外。スリや置き引きなどの部分には注意してほしい。
あくまでも日本とは異なるということは認識してほしいけど、必要以上に気を張ることはないんじゃないかな。
トビリシで行った場所
旧市街(オールドタウン)
旧市街は観光地。
観光客向けの店や屋台ばかり、両替所も多い。
一角はレストラン街、いかにもという店だらけ。物価は日本に比べると高いけど、観光地価格。
ハマム側は少し雰囲気は違うけど、やっぱり観光地。
自由広場の方面は観光客がいない住宅地。
昔ながらの家が建ち並んでいる。治安も良くて、古き良きトビリシの街並みを見るには良いのかもしれない。
地図:この周辺
旧市街の滝
トビリシの町のど真ん中に滝が流れている。
ハマムの下を流れる川沿いを進んでいこう。
崖の間を通り、5分弱で滝に到着。
滝の前にこの崖が中々、トビリシが丘の街だとは思っていたけど、これ程の地形が街のど真ん中にあるとは。家がギリギリ。
滝で写真撮影する人は多い。僕が行った時は、多分UAEと思われる観光客が多かった。
地図:
ナリカラ要塞
トビリシの中でも一番人気がある観光スポット。
ケーブルカーに乗ってアクセスが可能。徒歩はキツい。
記事にまとめているので、詳細は参考にしてもらいたい。
The Bridge Of Peace(平和の橋)
ナリカラ要塞から街を眺めた時、特徴的な橋の存在を知ると思う。
奇抜なデザイン、夜になると国旗柄にライトアップされる。
昼より夜の方が人通りは多い。
地図:
至聖三者大聖堂(ツミンダ・サメバ大聖堂)
ジョージアはグルジア正教会の信者が多い。そのため独自の教会がある。
隣国のアゼルバイジャンはイスラム教の国、アルメニアにも独自の正教会がある。
ロシア正教会を始め、このエリアには独特なキリスト教の宗派があるので、「ヘー」と思うことも多々。
そこまで宗教には詳しくないので、詳細について記すことはやめておく。
Station Squareからバスで1本で行ける。122番の黄バスに乗り30分程。0.5GEL。
教会の目の前で止まるので、進行方向右側に乗車していれば分かりやすいかな。右手に入り口が見えたら下車。
聖堂は無料。寄付大歓迎。
とりあえず敷地の中に入り、その大きさに驚かされる。ナリカラ要塞でもはっきりとわかるレベル。教会というのは地域に根強いものだし、権力の象徴でもあるから大きさは大事なんだろうな。
どうやらコーカサスだけではなく、世界的に見ても大きな聖堂ということ。確かに僕が見てきた正教会という枠ではこれより大きいものは少ないかもしれない。
敷地の中は広い。そして日差しを遮る場所は少ないので、夏場とかは日焼け止めが必須だ。
周囲は緑に囲まれている。のんびりと散策するのは良い環境。
教会の中は工事中だけど、中の広さにも再度圧倒。
撮影はしていないけど、聖職者の方はいかにもという恰好。RPGの世界に出てきそう。
地図:
Vake Park(ヴァケ公園)
Vake地区にある公園。かなり広大。中に小さな遊園地がある。
特に何かあるわけではないけど、のんびりするにはいいかもしれない。
アクセス:9, 34, 59, 61, 88, 140(主な番号)
9番/34番:Station Square(正面)発
59番/61番/88番/140番:Baratshvili Street発(自由広場近く)
※確か9番と88番、140番は新しい青バスが運行していたはず。
地図:
Turtle Lake(タートルレイク)
Vake公園横からロープウェイに乗るだけ。
週末になると家族連れで賑わう(と思う)。
ここも何があるわけではないんだけど、のんびりするには良いかも。
Lake Lisi(リシレイク)
トビリシにいくつかある湖の一つ。
ここは夕陽を見に行ったんだけど、バスで少し時間がかかって間に合わなかった。
夕陽を見るなら少し早めに行くのが良い、デートや家族スポットなので雰囲気はgood。
アクセス:29番のみ。
Station Square発。正面ではなく、通りを渡り、ミニバス乗り場方面。この辺。30分に1本ぐらい。
降りる場所は分かりづらいけど、右手に林ぽいところが見えたら。
この辺から出ている。黄色いバスのみ。
地図:
East Point
空港近くのショッピングモール。トビリシの中でも最大級。
Station Squar(正面)から37番のバスで簡単に行くことができる。
服屋さんばかり、超デカイカルフールがあるからお土産買うには便利かな。
トビリシのレストラン
Fabrika(朝食)
初日に宿泊していた「ファブリカ」というホステルの朝食。
トビリシで一番充実している朝食かもしれない。
15GEL(約675円)と物価を比較すると高いかもしれないけど、それを補うようなクオリティの高さ。
宿泊者じゃなくても食べることはできるので、一度訪れてみてはどうだろうか。ビュッフェ形式。
Brotmeister(朝食)
トビリシ市内にいくつか店を出す、オーストリア風なカフェ。
中はWIFIやコンセントもあり、作業スペースとしても丁度いい。
パンとコーヒーでもいいし、朝食セットを頼んでも良い。
Sofia Melnikovas Fantastiuri Duqani(昼食)
オシャレなトビリシのレストラン。昼でも夜でも値段は同じ。
晴れた昼間に行くのが最高、外のテラスで優雅にご飯を楽しみたい。
至聖三者大聖堂横のカフェ(昼食)
出入り口の横にカフェがある。
ここで名物の「ハチャプリ」を食べることもできる。レモネードもあるので、ちょっとしたご飯にも使える。
ハチャプリが4GEL(約180円)、レモネードは2.3GEL(約104円)と安い物価。
ハチャプリがかなりお腹に溜まるので、女性とかなら誰かとシェアすることをオススメしたい。
見た目からは感じないけど、味がかなりズッシリ。想像以上に食べごたえがある。
Racha(ラチャ)(夕食)
トビリシの食堂。自由広場から南に下ったところにある。
ローカルな食堂だけど、観光客もちょくちょく来るので、おばちゃんは英語が通じた。
安価な価格でジョージア料理を食べることができるので、個人的にはオススメ。ヒンカリ美味しかった。
Churi(チュリ)(夕食)
日本人にはよく知られた食堂。Station Squareから近い場所にある。
ここの名物は「シュクメルリ」という料理。鶏肉とニンニクマシマシで破壊力抜群。
Luca Polare(アイス)
市内にいくつか店があるアイス屋さん。
ここのジェラートが美味しい。1カップで2.9GEL(約131円)と安い。
ストロベリーが定番だったけど、他の味でも美味しいだろうな。
トビリシの公共交通機関
ICカード
トビリシの公共交通機関は現金でも支払いができるけど、ICカードを持っておくと便利。
各地下鉄駅で購入が可能。空港では取り扱いがなし。
5GEL(約225円)。内2GEL(約90円)が使用可能。3GELはカード代。払い戻しはできる。
タクシー
トビリシでもタクシーを使うことはなかった。
というかタクシーがどういうカラーをしていたかも覚えていない(白タクが多かったかな)。
メーターではなく交渉制、そこまでボるやつも多くはないけど、相場は確認しておくのがよいだろう。
正直何も提供する情報はない。申し訳ない。
路線バス
路線バスを使いこなすと、移動の幅が大きく広がる。
料金は0.5GEL(約23円)と激安。後ろ乗り、基本前降り(後ろから降りる人も多いけど)。
乗車したところに料金boxがあるので、カードをタッチするか0,5GELを支払う。
するとレシートが出てくるので、それが乗車券代わりとなる。たまに検札が来るので失くさないようにしたい。
バスは2時間以内なら3回ぐらいは無料で乗り継げたはず。上手く使えば往復で0,5GELということも可能。
なのでカードにチャージしたお金が全然減らなかったことを記憶している。
バスは黄色いノンエアコンと青いエアコンバスとあるけど、料金は一緒。
青いバスは随時導入されているけど、一部の路線しか走っていない。基本は黄色いボロいバスになるので注意しよう。
路線によっては混合しているので、来るのは運次第。
多くの系統が走るバス停では電光掲示板がある。次に来る系統と行先が確認できる。ローマ字とジョージア文字交互に出る。
地下鉄
ソ連時代に作られた地下鉄。地下深くに掘られている。基本撮影は禁止だけど、特に撮ったからって「消しなさい!」と言われることはない。
殆ど地下を走るけど、丘の街トビリシの特徴として、一部駅では地上を走る。バクー同様、かなりの爆音で走るので、車内での会話は不可。エアコンはついていなかった(はず)。
地下鉄も0.5GEL、バスとの無料乗り継ぎもできた。
車両はジョージアカラーでかわいらしい。
駅は基本的に最前部と最後部が出口になることが多い。核シェルターのような駅構造。
ホームに降りると、駅一覧が出ているので、行きたい駅の矢印が書いてある方向へ。
ホームの先頭には時計が付いている。
左が現在時刻、真ん中が電車が来るまでの時間、右側が電車が出発してからの時間。だいたい5~7分間隔。
ロープウェー
丘の街トビリシ、ということでロープウェーも2本運行している(記憶が正しければ)。
1本はヨーロッパ広場からナリカラ要塞までの路線、こちらは観光客が沢山使うので、すぐにわかる。
もう1本はVake公園からタートルレイクまでの路線。ほぼ人は使わないけど、しっかり運行している。
どちらもトビリシカードで乗車ができる。前者は随時運行しているけど、後者は人が集まって動き出す。
後者を使う人は殆どいないけど、ドローカルな路線なので、興味がある人は乗車してみてはどうだろうか。
宿情報
ファブリカ(Fabrika)
中心部にあるホステル。
今まで泊まった宿の中で、かなり上位に入るほど良かった。
神宮前の「TRUNK」を感じさせる雰囲気。毎日ここに行きたいと思ったぐらい。
コンフォートプラス(Comfort Plus)
トビリシの日本人宿。中心部から少し遠いかもしれないけど、中はのんびりしてるので、長期滞在にはいいかもしれない。
以下に詳細な記事を書いてる。
トビリシの写真
↑ ふと看板を見ると、キリル文字で書かれたものも。
↑ 地下鉄・Avlabari駅前のアパート。
↑ ハマム近くのモスク。僕が訪れた時は工事中だったけど、すでに終了しているようだ。
↑ ワインの生産地であるジョージア。トビリシ市内にもワインの専門店が多い。その店前の車。
↑ ジョージア語。この世で一番読めない文字かも。アルファベットが表記されているのが救い。
↑ 空港へ向かう途中。「G.W.ブッシュ通り」がある。どれだけ・・・。
↑ 大統領府。丘の上にあるので、遠くからでも分かる存在。
↑ 旧市街。狭い道の間に店が建ち並び、車も渋滞していることが多い。
↑ 旧市街。住宅街の中に入ると観光客はいない。建て直し?工事?鉄筋が沢山あって、あまり見ることができない光景。
↑ Guramishvili駅からコンフォートプラスに戻る途中。奥に見えるのが、トビリシのストーンヘンジ。
↑ 夜のヨーロッパ広場。噴水では20時を過ぎると噴水ショーがスタート。
まとめ
欧米路線を歩み寄るトビリシ。しかし旧ソ連の隠しきれない臭いは健在。
治安も良く、美味しいご飯もたくさん、そして物価が安い。
バックパッカーが行くには最適な場所ではないかなと思う。
隣国のアゼルバイシャンとアルメニアとセットで旅するのが、良いルートではないだろうか。