この疑問にお答えいたしましょう。
大学一年の春休み、初めてバンコクに訪れた僕は街の広さと賑やかさに驚きを隠せなかった。
やっぱり初めて行く土地はどういうところなのか気になるし、大きな町だと情報も多くて、どれを選択していいかわからないはずだ。
バンコクに10回近くも訪れ、多くのエリアを歩いた。
学生の頃の論文もバンコクについて。優秀論文もいただいた。
バンコク”愛”が隠し切れない僕が、おすすめのホテルと宿泊エリアを紹介していきたい。
これを読めば、ガイドブックは要らないぐらい。
スクンビット通り周辺
バンコクの目抜き通りがスクンビット通りだ。
スクンビット通りはバンコクからパタヤを経由し、カンボジアの国境近くまで伸びている。タイの東海道みたいなものだ。
なんだけど、スクンビット通り沿いは青山通りみたいな雰囲気。ビルや繁華街が建ち並び、バンコクに来た時に訪れないことはないはずだ。
スクンビット通り沿いにホテルが多く建ち並んでいる。道路の上にBTS(高架鉄道)が走っており、渋滞知らずで移動にも便利だ。
タクシーも多いし、路線バスの本数も多い。だけど渋滞するケースが殆どであるので注意しよう。
今回はいくつかのエリアをピックアップし、各エリアのホテルも紹介もしていきたい。
1つだけ気を付けてほしいのが、多くのホテルが「スクンビット(Sukhumvit)」と名前に付けていることが多い。
これはスクンビット通り沿い(又は近く)にあるというだけで、全て同じエリアではない。
なので「あれ、ここ近いんじゃないかな?」と思っていると、かなり離れていたというオチもあるので、ホテルの場所は要確認が必要だ。
ナナ
バンコクに来た男を魅了するエリアの1つがナナだ。BTSでも同じ「Nana」駅。
ナナは夜遊びエリアとして有名だ。ナナ駅を降りてプルンチット方面に歩いて、交差点を曲がると「ナナプラザ」が位置している。
スクンビット通り沿いにもホテルはあるけど、多くは「soi」と呼ばれるような小道に並んでいる。
夜遊びするならナナエリアがいいだろう。別にゴーゴーバーや風俗に行かなくても、バーなどの飲食店も多い。
夜遅くまで賑やか、朝以外は人が絶えることがない。立地も申し分ないほど。
ディープな探索をしたい人は、ナナプラザ前の交差点前の小道を入ろう。
Soi 3/1はアラブ人街となっており、アラブ系の店が並んでいる。この小道に入るだけで、中東のバザールに紛れ込んだような空気に変わる。
もし家族旅行や女子旅で来るなら、このエリアはオススメしない。
昼間はいいけど、夜は人通りが増えて、月曜以外は露店も出始める。人が多いのでスリのリスクがある点。
そして露店も下ネタ系の店が多い上、アフリカ系の立ちんぼもいるため、オススメとは言えない。
バンコクには無数のホテルがあるので、ある程度エリアは吟味していきたいところだ。
アソーク
観光に便利なのが、アソーク。BTSなら「Asok」、MRTなら「Sukhumvit」が最寄り。
バンコクの中でBTS(高架鉄道)とMRT(地下鉄)が交じる駅はモーチットとシーロム、そしてアソークの3つのみ。
ウィークエンドマーケットがあるチャトチュックまでBTS or MRTで1本。
上からの眺めが素敵なラチャダーのトレインマーケットまでもMRTで1本。
チャイナタウンのフアランポーン駅までもMRTで1本。
などなど。電車の交差点でもあるので、移動に関してはアソークが一番なんじゃないかな。
アソークにも「ソイ・カーボーイ」と呼ばれるナイトスポットがあるけど、ナナ程のごちゃごちゃさはない。
どちらかと言うと、オフィス街の側面が強いので、平日は会社員の姿が多い。
スワンナプーム空港へ行くためのエアポートリンクの駅(ペップリー)もMRTで1駅。
ドンムアンにもモーチットまで出て、路線バスに乗れば確実に到着する。空港からの乗り換えが少ないのも利点だ。
プロンポン
バンコクの日本人街の1つがプロンポン。BTSの最寄りは「プロンポン駅」。
駅を降りると、エム・クオーティエとエンポリアムの2台ショッピングモールが目立つ。
駅前やスクンビット通り沿いに日本食屋さんもあるし、日本人の姿も多く見かける。
ナナやアソークに比べると落ち着いている印象。
結構立地が良くて、治安も良いエリアなので、僕もプロンポンでホテルを探すことが多い。
・プロンポンのオススメホステル「One day Hostel」 ★バックパッカーにおすすめ!
プロンポンで宿泊するならば、このOne day Hostelに泊まってみたい。
特に女の子やノマドワーカーの方にはいいんじゃないかな。
オシャレな内装、居心地がよく過ごせるように作られたホステル内、しかも安価な料金設定。
詳細は以下の記事を見てもらえば分かります。
トンロー
プロンポン駅の隣がトンロー駅。BTSも同じ名前。
プロンポンと同じように日本人が多いエリア。高級住宅地でもあるし、高層コンドミニアムも多い。
だけど手頃な価格で、アパートメント型のホテルにも宿泊できるので、長期滞在するにはちょうどいいかも。
ただアパートメントは駅から離れたソイ沿いにあることが殆ど。
トゥクトゥク送迎があるアパートもあるけど、夜に暗い場所もあるかもしれないので、事前にストリートビューなので雰囲気を見ておきたい。
ちなみにマリオットのルーフトップバーは雰囲気が最高なので、是非行ってみてほしい。
エカマイ
トンローの隣がエカマイ。BTSも同じ駅名。
バンコクの東ターミナルの最寄りでもある。パタヤに行くバスはここから発着。
プロンポンやトンローのほどの派手さはないけど、立地面含めると、こちらも勝手は良い。
・エカマイのオススメホステル「THA city loft Hotel」
エカマイ駅から徒歩10分程のところに位置するデザインホテル。
1時間に1回、エカマイ駅までトゥクトゥク送迎もある。
場所柄静かな上、治安も旅行だ。ホテルもオシャレなデザイン。バンコクの穴場的な場所かもしれない。
プラカノン
バンコクで開発が進むエリア。どんどん拡大していっているんだけど、プラカノンはどちらかと言うと、下町に近い。
ただBTS沿いで、中心部に近いこともあるので、コンドミニアムがどんどん建ち並んできている。東京で言うと千住や曳舟あたり?
開発が進んでいるので、どんどん変わっていくんだろうな。そして土地代もかなり上昇しているはず。
宿代も上がる可能性があるかもしれない。
シーロム通り・チャオプラヤー川周辺
目抜きのスクンビット通り沿い。それに対してシーロム通り沿いも負けてはいない。
スクンビット通りとは違って距離としては短いんだけど、それでもホテルが多いエリアだ。
またチャオプラヤ川も、昔からホテルが建ち始めた場所なので、シャングリラやシェラトンなどの有名ホテルも多い。
スクンビット通りの開発よりも前に、シーロムやチャオプラヤ川はホテルの建設が進んでいたのだ。
川沿いは昔ながらの下町エリアでもあるけど、アートな建物やデザインセンターもオープンし始めている。
まさに「新旧融合」なエリア。今後は川を渡った対岸がどんどん開発が進み、高島屋も開店する見込み。
コンドミニアムの建設ラッシュだが、中国人が多く買い占めているようだ。今後の発展が期待されるエリアだ。
シーロム
シーロム通りも横に長い。MRTとBTSが交わる「シーロム駅」はオフィス街となる。
ホテルが多いのは、どちらかと言うと、川沿いに向かったエリア。
昔はバックパッカー向けのホステルも多かったんだけど、今はスクンビット通り沿いに泊まる人が増えているため、どんどん古くなってきている。
ハングオーバーで有名になったスカイバー「シロッコ」があるのも、このシーロム通り沿いだ。
・シーロムのオススメホテル「Pullman Bangkok G」
普段ホテルには泊まらないんだけど、別の機会があったので、ホテルに宿泊した。
バンコクにプルマンは2つあって、1つはアソークのソイ・カーボーイ近くにある。
こちらのシーロムの「G」はどちらかと言うと、若年層向けのデザインホテル。
ロビーから、バンコクよりかは欧州のホテルに来たかのような内装が目立つ。
そして朝食がとても美味しい。スタイリッシュな旅に向いてる。
チャオプラヤー川周辺
シャングリラやミレニアムヒルトン、シェラトンなどの一流ホテルが集結する川沿い。
高層階から眺める、メナム川の情景は美しく見えるに違いない。
個人的に川沿いは空港からのアクセスが良くないので、避けてきた節があるのだが、車で来る分にはさほど悪くはない。
川周辺は旧市街。なので道路も狭く、一方通行も多いんだけど、高速道路に近いので、出口からホテルまですぐだったりする。
BTSのサパーンタクシーンにも近いし、ニューハーフショーの「カリプソ」があるアジアンシディークまでも無料シャトルですぐだ。
川沿いの一部ホテルは、サパーンタクシーンまで無料ボート送迎もある。
もし路線バスを使いたい人も、シーロム通り沿いに出れば、多くの番号が走っているから、交通に困ることはない。
バンコクなので、ホテルも安い。1室20,000円あれば、十分なクオリティな部屋に宿泊ができるから、少しリッチに、少し贅沢に、という方はここに泊まるのも良いだろう。
国立競技場・パヤータイ駅周辺
かなりマイナーだけど、ホテルが狭い範囲に集結しているエリアだ。
国立競技場
国立競技場周辺はBTSの「National Stadium」駅が最寄り。ジム・トンプソンの家に隣接する。
昔はバックパッカー向け、というよりかは短期旅行者向けのホテルと安宿の中間なゲストハウスが多かった。
今はホテルも増えてきているんだけど、「カオサンみたいな汚い場所には泊まりたくないけど、でもサイアムの高いホテルは・・・」という人向きだった。
立地は良いので、バンコクで動く人にはいいだろう。またスクンビット通りのような派手さはないので、夜は静か。
ゆっくり寝たい人にはいいんじゃないかな。
パヤータイ駅周辺
近年ゲストハウスが続々とオープンしているのが、パヤータイ駅周辺。
BTSのパヤータイ駅、そしてスワンナプーム空港まで向かうエアポートリンクの始発駅でもある。
なので、バンコクでトランジットで宿泊する人や、早朝に空港に向かう人は、ここに泊まっておくと便利。
上述のようにパヤータイ駅はBTSの最寄りなので、ウィークエンドマーケットがあるモーチットやスクンビット沿いも1本で行けてしまう。
チャオプラヤ川のサパーンタクシーンも、サイアムで正面乗り換え(半蔵門線と銀座線の表参道駅みたいな乗り換え)。
かと言って、バンコクの下町雰囲気も味わえる場所なので、とても面白い。
あとバンコクの巨大免税店「キングパワー」も徒歩6,7分程。買い物を多くしたい人にとっても良い場所かも。
パヤータイだとプラトゥナーム市場や伊勢丹までも、タクシーで10分程。50,60THBあれば行けてしまう。
逆にカオサンエリアはおすすめできない
バックパッカーの聖地として知られる「カオサン通り」。
だけど、近年のカオサンは聖地とは思えないほどの変貌を遂げている。
バンコクの卒業論文では、バックパッカーに関する研究を行った。
カオサンの変遷も見ていったのだけれど、昔のカオサンと今のカオサンは全く違う。
昔はゲストハウスが多く、バックパッカー向けの施設が多かったので、まさに「聖地」と言われるほど。
ここに来れば何でも揃うし、情報も手に入った。なので日本人宿もあったし、日本人向けの旅行代理店もあった。ネカフェも多かった。
でも今はデジタルが普及、LCCも飛び始めて、スマホを見れば誰もが手に入る時代になったので、これらの施設は不要とされ、続々と閉まっていった。
今のカオサンは「バンコク一土地代が高い」とも言われているエリア。行くたびに店が変わっている。
しかもカオサン周辺には電車の駅がなく、中心部までのアクセスに時間を要してしまう。
なので、このご時世にカオサン周辺に泊まるメリットは少なくなってきているのだ。
現に、今の旅行者はカオサンに向かう人は少ない。
スクンビット沿いに泊まり、「観光」としてカオサンに向かうのだ。
今やカオサンは「観光地」。バックパッカー向けではない、テーマパークのような場所。
カオサンは高い、安いものなんてない。まだ良心的な食堂や屋台もあるけど、これぐらいの質ならば他のエリアで沢山ある。
宿代も他エリアと比べると、決して安くはない。コスパも逆に悪いぐらい。
数年前からカオサンから日本人が消えていった。今は中国人や韓国人が殆ど。
今後は「カオサン」の名を知らない、日本人旅行者が出てもおかしくはないだろう。
ちなみに、「カオサン通り」は通りの名前で、宿はここには殆どない。
実際はカオサン裏の寺院周辺に集まっている。若しくは運河沿いへ向かったエリア。
6年前はカオサン通りの真裏に泊まってたことがあるんだけど、深夜まで賑やかなので、夜はかなりうるさかった思い出がある。
まとめ
バンコクマニアの僕がおすすめするエリアを紹介した。
バンコクは本当に宿が多くて、どこに泊まろうか悩むレベル。でもそれぐらい施設が整っており、需要があるのだ。
これだけ選べるのは幸せ場部類だと思う。バンコクは安い上に、ハイオクオリティな場所が多い。
口コミ評価もかなり信ぴょう性は高いので、妥協せずに選んでいってほしい。
もし気になることがあれば、聞いてほしい。様々な角度からご提案ができると思う。
どこかオススメのエリアやホテルを教えてもらえませんか?